異色のオーディオプレーヤー。
そんな言葉がぴったり来そうなニューモデルが発表されます!!
Astell&Kern KANN CUBE
![KANN-CUBE]()
「ん?デザインはちょっと従来のと変わったけど、どこが異色なの?」
本体サイズ:約87.75(W)× 約140(H)× 約31.5(D)mm
本体重量: 約 493g
・・・デカい。あまりにもデカい。どのくらいデカいかというと、
このくらいデカい。 (下はAK380 COPPER)
・・・ということで、ローンチの際にお邪魔してきましたから、実物で説明を。
ご覧のとおり、厚みもかなりのもの。USB端子はType-Cですね。そして今度は左右向にスラントしたデザイン。(CUBEというのは、AK CD-RIPPER MKIIのデザインの特徴でもあるそう)
あ、KANNシリーズは「Performace Line」というチャレンジモデルのプロダクトラインに位置づけされるため、ブランドネームはAstell&Kernになります。
それにしても、チャレンジングが結構なものだわ・・・
5pin mini XLR バランス ライン出力端子。
初採用の端子です。「4,4mm5極は採用しなかったんですか?」という質問もありましたが、それはさすがに無いんでしょうね。なお細かい部分に触れますと、この端子の収まっている部分のみはプラスチック製で、なぜかというと従来のAstell&Kern製品の弱点と言われていた「フルメタル筐体なだけにBluetoothなどの電波が上手く飛ばない」点を解決するために、こういう手法を採用したとのことです。
変換ケーブルは開発中、KANN CUBE発売に少し遅れて発売予定、とのことで、今回はワンオフの試作品が用意されていました。やはりホームオーディオとの親和性を念頭に置いている、という事は繰り返し説明していました。なおこちらの方、IRVERデバイス事業部の責任者で、今回のKANN CUBEの開発主幹でもあるTed氏。
ケーブルは、そのうちサードパーティーから色々と出てくるでしょうね。
超強力な出力。従来モデルのHIGHをMIDにして、さらにその上を設定。DACチップがES9038PROデュアルでL/R独立使用(ES100はシングル)というホームオーディオ用DAC並みの構成よりも、アナログアウトの強化ぶりが目立ちます。
メニューの中の「アンプゲイン選択」。高ゲイン時の注意書き。
マニアの方は、「ES9038PROデュアルをここに押し込んだら、相当熱出ませんか?」という疑問が浮かぶかと思いますが、ローンチイベントの際に低ゲインモードで20-30分程度使うレベルでは、特に熱を持ちませんでした。高ゲインにしたら・・・今回は充電ケーブルもないし、怖くて回避(笑)
サイドは放熱のスリットでも空いているのかと思うようなデザインですが、全く穴は空いていません。3つのボタンはA&Kユーザーならおなじみの曲操作ボタン。
ちょっと汚れててすみません、背面です。ここは安心の定番デザイン?
実はかなり大きなボリュームつまみ。ここの加工も、凝ってますね・・・その右がパワースイッチ。
ただし、回すとクリック感が心地よいです。つまみが大きい分、イイ感じ。
ライン出力のレベル選択。ここまでできるのなら・・・と思い、Tedさんに「どうせなら業務用ラインレベルの標準規格である+4dBu (約1.228Vrms)の設定があると面白いかな、と思うんですけど・・・」と、一応伝えてみました。ホームオーディオ内で使う分には、不必要なんですけどね。
どうせなんで、AK380 COPPERと同じ楽曲(どちらも24bit96kHz FLAC)で比較試聴してみました。結果は
全然レベル違います。
聴いて数秒で、笑っちゃうくらいの音質差がはっきり出てます。あえて表現すると、根の生えたような音、とでもいえばよいでしょうか。とにかく安定感が段違いにあり、」なおかつ一音一音がはっきりと浮かび上がって耳に飛び込んでくる。なるほど、このデカさは音質のために犠牲にしたものだったんですね。
今回は2.5mmでAK380とも比較して聴いてみましたが、とにかくドライブ能力は凄い。これ以上と言ったら、S社のポータブルじゃないやつくらいでしょうか。なのに価格は20万円程度なのだそう。音質最優先主義の方には、かなりお勧めできそうなモデルと見ました。なお、発売予定は6月とのことです。
ケースは別売で、これは今回間に合わせのものだそう。本番ではもっと質の良いものにするとのこと。
ケースの裏が面白いデザインでした。Astell&Kernの”A”のデザインモチーフですね。
さて、このKANN CUBEですが、春のヘッドフォン祭2019のアユートブース(中野サンプラザ13Fコスモルーム)で参考展示されます。ぜひ、お聴きになってみて下さい。