皆様からのご意見も賜り(記事はこちら)ようやく選考が完了し、来週中には公開できそうになりました、
ヘッドフォン祭アワード 2019春
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各部門で金・銀・銅賞を制定、その中から会場での人気、SNSなどでの言及、来場者の皆様からの一般投票、フジヤエービックスタッフの選考などを加味して、各回で「グランプリ」金・銀・銅賞を制定、グランプリ受賞者には弊社より勝手に表彰させて頂いています。
今回、ヘッドフォン祭アワード2019春・グランプリ銀賞に輝いたこちらの製品
RAAL SR1a
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真っ先に取材に応じて頂いたのが、この品を出展されていたこちら!
ヘッドフォン祭でもおなじみの、島 幸太郎さんにトロフィーをお渡ししつつ、お話を伺いました!
フジヤエービック(以下「フ」):まずはグランプリ銀賞受賞、おめでとうございます!
エミライ島様(以下「エ」):ありがとうございます。実はまだ発売未定なんですが・・・
フ:すみません、勝手に表彰なのと、一応会場で「取扱はほぼ決定」と伺っていましたので。何より、ヘッドフォン祭当日は試聴ご希望のお客様の列が一時は凄いことになっていましたね!
エ:ありがとうございます。当社で試聴された方の人数を数えたのですが、2日で130名。
フ:一人5分としても650分、11時間近くですからヘッドフォン祭の間混みっぱなしですね。
エ:最後は時間が足りず、申し訳ありませんが整理券発行して制限させて頂きました。
フ:私どもも全く知らなかったメーカーさんなので、ポッと出の新興会社かと・・・
エ:実は以前から、スピーカーユニットとしてリボン型ツイーターを世に出していた会社なんですよ。ですから技術力は相当なもので、今回のSR1aもリボン型のヘッドフォンを作れないかとドライバユニットからカット&トライを繰り返して製作していったそうなのです。
フ:平面振動版といわれる「プラナーマグネティックタイプ」や「静電型」とは違う、完全な「リボン型」ドライバーユニットなんですね。スピーカーでは、かつて「アポジー」や「マーチンローガン」が一世を風靡した、アレ。
エ:なので、ドライバ本体のインピーダンスは0.2Ωです。そのため、アダプターで5.6Ω相当にしています。スピーカー端子から電流供給を行って鳴らすので、必ずスピーカー出力付のパワーアンプが必要になります。
フ:かつてのアポジーのフルリボン型スピーカーも、あまりの低インピーダンスで保護回路が働いてしまうアンプが続出でしたが、そういうことなんですね!プリメインアンプクラスでも鳴らせますか?
エ:これが電流供給するアンプで面白いほど音が変わるんですよ。なので、一般的なプリメインアンプでもSR1aを鳴らせますが、電流供給能力の大きいアンプだと音質がかなり変わってきますね。
フ:なるほど。面倒なようで、いじり甲斐のあるヘッドホンシステムですね。それにアンプのトーンコントロールやラウドネスなどの効果を加えることも可能ですね。
フ:デザインは、これで製品版も確定なんですか?
エ:はい。リボン型らしいというか、直線基調のこれまでのヘッドホンの常識を打ち破るようなデザインも、SR1aの特徴の一つです。
フ:特に男子が好きになるような、メカメカしいデザインも良いですね。
エ:アメリカの会社が凄いな、と思うのは、この触れそうなリボン型ドライバーもですね。
フ:これは日本の会社だとNG!何らかのカバーかけろ!案件ですよね(笑)
エ:しかも、このドライバユニットはブロック構造になっているのでユニットごと交換が可能です。その交換ドライバユニットが意外とお安くて、アメリカでは1個150ドルくらいでスペアパーツとして用意されているんですよ。
フ:(試聴)アポジーのスピーカーなどは低音をどう出すかが永遠のテーマでしたが、このSR1aは低域もしっかり再生して、このままで全く問題なく音楽を楽しめますね。
エ:そのあたりがRAAL社のノウハウのようです。低域も30Hz程度まで、きっちり確保しているそうです。
フ:ただ、中高域のトランジェントが異様に高くてめちゃ歯切れが良いので、中高域寄りのバランスかな?と誤解しちゃいそうな程、どんな曲を流しても全域にわたってハイスピードな音で、聴いてて気持ちがいいですね!
エ:その音質面の長所は、リボン型ならではの最大の特徴ですね。
フ:ただし、装着についてはかなりシビアで、かぶってからも上手く方向を決めて最良の音になるポイントを探す必要がありますね。
エ:このヘッドホンのクリティカルな部分ですね。直線的なデザインにも関わらず、装着自体はしっかり出来ますので、ベストポジションをしっかり見つけてからリスニングしてください。
フ:リケーブルタイプなんですが、これ特殊なケーブルが必要なんですか?
エ:ヘッドホン側端子は3.5mm4極タイプです(下の写真参照)。
フ:コンデンサー型のような外部から高圧のバイアス電流を流すタイプじゃないので、高電圧はかかっていませんよね?ならばリケーブルもできそうな・・・
エ:はい。ただしスピーカーレベルの電流は流れていますので、あまり細いケーブルでは意味がなくなりますね。やはり良質なケーブルを使うことは大事です。純正ケーブル、一見細く見えますが、相当クオリティの高い材質なんなそうです。
フ;ところで、一番大切な話なのですが・・・国内販売については?
エ:ヘッドフォン祭でも驚くほどの反響を頂きましたので、国内発売に向けて動いています。6月中頃には正式発表が行えるかと思いますので、もう少しお待ちください。
フ:ヘッドフォン祭でも予定価格についてお話しされていましたが、想定予価は?
エ:予定している価格は税別で40万円強、税込で45万円強です。
フ:最近のハイエンドヘッドホンの中ではさほど飛びぬけて高価なものにはならないという事ですね。それにしてもこのサウンドなら、「安い!」と思う方も多そうな。
エ:ありがとうございます。正式発表を楽しみにお待ちください。
ということで、エミライ様、RAALの方、グランプリ銀賞受賞、おめでとうございます!
金賞・銅賞の発表は、もう少しお待ちください!